2022/08/19

金への投資

金への投資

日本でも投資による資産形成の重要性が認識されるようになり、さまざまな種類の投資に関心を持つ方が多くなりました。金への投資はよく話題に上っています。

金投資は株式投資やFXなどの他の投資のリスクヘッジになると言われることもよくあります。金投資とはどのような投資なのでしょうか。金投資の種類や特徴について詳しく見ていきましょう。

金投資とは

金投資とは

金投資とは金(ゴールド)の売買による資産運用の方法です。資産を現金や証券として持つのではなく、価値の高い商品として現物で保有することによりリスクヘッジをするのが典型的な金投資でした。

現在では金を現物として取り扱う投資だけでなく、金に関連する株式や投資信託、金相場を指標とする差金決済取引なども金投資に含まれています。

ポイント

金は昔から希少価値が高く、きらびやかで高貴なレアメタルとして重宝されてきました。貨幣が存在しなかった時代にも金が価値ある資産として利用されてきた歴史があります。

現在でも金は宝飾品やメッキなどに使用されるだけでなく、純粋な資産として投資に用いられています。

金投資の種類

将来に向けて安定的に資産を増やせる投資が着目されるようになり、金投資の種類もバラエティ豊かになりました。

金の価値を生かして資産形成を目指せる投資方法として代表的なのが以下の5つです。

この他にも金に関連する株式や投資信託などもありますが、金の価格と証券価値が必ずしも連動しているわけではありません。

金の真の価値を生かせる5つの金投資について概要を紹介するので参考にしてください。

純金積立

純金積立

純金積立は中長期的な計画を立てて金を購入する投資方法です。

毎月一定量あるいは一定額の金を購入することが可能で、年単位で積み立てていきます。積立が終了した時点で金を受け取ることも、金の価値に相当する現金の払い戻しを受けることも可能です。

純金積立には金地金を取り扱っている貴金属メーカーや地金商、証券会社などの様々な販売元があります。

入会や口座開設をして、毎月の積立計画を立てて契約したら純金積立を始められます。

消費預託か混蔵預託かによって運用中の利益や金の保管について取り扱いが違いますが、少額から始めて大きな資産の形成を目指せる投資方法です。

金現物取引

金現物取引

金現物取引は金地金や金貨の売買によって投資する方法です。現金を金というモノに交換して資産にするのが特徴です。

金地金の場合にはグラム単位で購入することが可能で、購入時点の金相場によって価格が変わります。将来的に金の価格が上がったら、売って現金にできます。

金は美しい輝きを持ち、ステータス感や重厚感があるのが魅力です。今後も資産価値が高まる期待が大きいだけでなく、手元に置いて眺めても楽しめるのもメリットです。

金現物取引では業者による保管サービスも充実しているので、金を手元に置くのには不安がある人でも気軽に始められるようになっています。

金先物取引

金先物取引は一定の期日に金の購入・売却をするのを約束して売買の取引をする投資方法です。

現在の先物取引価格で買い注文か売り注文を出し、期日になったら注文時の価格で取引が成立します。

金先物取引

金先物取引は差金決済取引として利用するのが一般的で、買い注文を出していた場合には期日に売却して決済をします。

金の価格が上がっていたら差額分が利益です。金先物取引ではレバレッジをかけられるため、少額の投資で大きな利益の獲得を目指せます。

しかし、価格予想が外れたときにはレバレッジが大きいほど損失も大きくなるため、ハイリスクハイリターンの投資です。

金ETF取引

金ETF取引は金相場をインデックスとする上場投資信託を利用する金投資です。

証券会社が多数の投資家から資金を集めて、運用会社が金相場に関連する企業の株式や債券などに分散投資をして利益を生み出す仕組みになっています。

ETFは市場に上場しているのが特徴で、市場の開いているときならいつでも売買できます。

ポイント

金ETFは直接的に金を売買するわけではありませんが、金の価値変動を生かした資産形成ができる投資です。

ただし、資金の運用をプロに任せるため、信託報酬などの手数料が常にかかります。金の現物を手に入れられるETFも登場して注目度が上がってきています。

金CFD取引

金CFD取引は金に関連する相場を指標とする差金決済取引です。金現物価格、金先物価格に加えて、金ETFも指標にできます。

ポイント

レバレッジをかけて少額投資で大きな利益を生み出せる反面、予想が外れたら大きな損失を被るリスクもある投資です。

購入価格と売却価格の間に価格差(スプレッド)があり、利益を得るにはスプレッド以上に指標が動く必要があります。その代わりに手数料無料でわかりやすいルールになっています。

金CFD取引は注文と決済のタイミングを自由に決められますが、利益確定や損切りのタイミングを見極める必要がある高度な金融商品取引です。

金投資のメリット

金投資は他の投資と比べてどのようなメリットがあるのでしょうか。

近年、投資ブームで金が注目されているのは投資価値が高いからです。金投資によって得られるメリットが何なのかを解説するので参考にしてください。

インフレにもデフレにも強い

金投資は物価価値の変動に強いのがメリットです。金はリスクヘッジ資産として投資家や資産家が積極的に活用しています。

インフレ

インフレによって物価が上がったときには金の相場が上がるので、金投資では値上がりによる利益を獲得できます。

インフレ

デフレ

一方、デフレのときには金の相場は下がりますが、資産価値がなくなることはありません。

企業の発行する株式や社債は企業が倒産したときには失われてしまいます。デフレによって経済活動が低迷すると倒産に追い込まれる企業も少なくありません。

ポイント

しかし、金の価格は下がることはあっても、価値がゼロにあることはないので安心です。

証券のように発行主体がある資産ではないため、いつまでも価値ある資産として生かせます。

長期的には価値が上がる期待が大きい

金は長期的に見ると価値が上がると予想されています。

金の相場はゆっくりではあるものの、長年にわたって持続的に上昇してきました。金の価値が伸びている要因は二つあります。

金の希少価値

一つは世界に存在する金の量は限られていて希少価値があるからです。

今後も生産量を維持できるわけではないため、埋蔵量が減るにつれて価値が上がっていきます。

金の需要

もう一つは金の需要が安定して伸びていることです。

アクセサリーや記念品などにも昔から金が使用されていますが、電子部品やメッキなどの工業用途でも金が必要とされる時代になりました。

需要と供給のバランスによって市場価値は変わるため、需要が増加している金は今後も価値が上がると期待されています。

通貨価値が下がっても金は資産価値が高い

金はどの国でも高い価値の資産として認められているのがメリットです。

通貨の価値は国の情勢によって大きく変動するリスクがあります。政治や経済の不安によって通貨価値が下がることはよくあります。

戦争や紛争、感染症によるパンデミックなども通貨の資産価値が低迷する原因として典型的です。

ポイント

しかし、国が発行する通貨の価値が揺らいだとしても、モノとしての金の価値に影響はありません。

有事の金ともよく言われるように、むしろ通貨価値が下がるリスクがあるときには金が買われて世界的に価格が上がる傾向があります。

さまざまな投資方法に分散できる

金投資にはさまざまな方法があるため、分散投資に利用しやすいのがメリットです。

株式投資や投資信託をしている場合には、金の現物取引をすると証券とは異なる価値の資産を手に入れられます。

積立投信をしているなら、金ETFでスポット取引もすると投資利益の獲得の幅が広がります。

金投資の中でも金現物取引でまとまった金額の金を手に入れた後、コツコツと純金積立でさらに金を増やすといったやり方も可能です。

ポイント

投資方法が多いので賢く分散投資できるのが金投資の魅力です。

金投資のデメリット

金投資には他にはない魅力が溢れていますが、あらゆる面で他の投資よりも優れているわけではありません。

金投資のデメリットについても詳しく確認しておきましょう。

利息や配当金や分配金がない

金投資は資産を運用していてもインカムゲインがないのがデメリットです。

インカムゲインとは

インカムゲインとは債券や株式などの資産を保有中に得られる利益のことです。

銀行預金では利息、株式投資では配当金、投資信託では分配金のように定期的に利益があります。

金の現物を手に入れたとしてもお金が自然に生み出されるわけではないため、金投資は原則としてキャピタルゲインだけを期待する投資方法です。

キャピタルゲインとは

キャピタルゲインとは債券や株式などの資産を売却した際にに得られる売買差益のことです。

ただし、純金積立では消費寄託を選ぶと運用利益を獲得できます。その代わりにキャピタルゲインが増えにくい傾向があるので注意が必要です。

現物は盗難されるリスクがある

金投資では現物の盗難リスクがあります。金は誰もが価値を認める貴重な資産で、小さくても大きな価値があるのが特徴です。

自宅に飾っておいたら空き巣に盗まれてしまった、金庫に入れておいたのに金庫ごと持ち去られてしまったといったリスクがあることは否めません。

金の現物の管理は慎重に検討する必要があります。

ボラティリティは高くない

金投資はボラティリティが高くないのがデメリットです。急激な価格変動が起こりにくいのが金の特徴だからです。

ボラティリティとは

ボラティリティとは値動きの大きさのことで、FXや株式投資の短期取引をするときには重要な指標として注目されています。

金の先物価格は年15%程度が平均的な上昇率で、WTI原油の先物価格が40%を記録したこともある点を考慮すると大きな価格上昇は期待できません。

短期投資で大きな利益を出したいときには金投資がベストとは言えません。

短期投資には向いていないため、長期的に安定して価格が伸びているメリットに着目して運用するのが金投資では重要です。

売買価格が米ドルに左右される

金投資は日本でおこなうときには米ドルに多かれ少なかれ影響されるのがデメリットです。

金の取引が米ドル建てなので、日本円で金投資をすると為替レートを考慮しなければならないからです。

アメリカの政治や経済に大きな変化があると為替レートが動き、日本での金相場に影響を及ぼします。

金現物取引や純金積立だけでなく先物取引やETFでも米ドル円の為替レートを意識すると投資利益を増やせます。

金現物取引がおすすめ

金現物取引がおすすめ

金投資にはさまざまな種類があってなかなか選べない方もたくさんいます。どの金投資にも特徴があるため、投資の目的や運用方法によっても最善の投資方法がどれかは異なります。

どの金投資にするか決められなかったときには、まずは金現物取引を検討してみましょう。

ポイント

金現物取引は数ある金投資の中で最もシンプルな仕組みなのでおすすめです。

金投資はもともと現物取引が主流でした。金そのものを購入して資産として持ち、必要に応じて売却して通貨にするといったわかりやすさがあり、資産価値も確実で信頼性が高いからです。

金投資は詳しく見ていくと複雑な商品がたくさんあります。先物取引やCFD取引ではレバレッジをかけて短期的な取引をするため、リスクの高い投資です。

金ETFでは金そのものに投資しているわけではありません。金に関連する企業の業績や運用方法によって大きな損失を被るリスクがあります。

純金積立は少額から金に投資できる魅力的な候補です。

ただ、金の価格は右肩上がりになっているため、積み立てるよりも今の資産で投資をした方が大きな資産形成になる可能性が高いでしょう。

最高 最低
2021年

6,897(円/グラム)

5,930(円/グラム)

2020年

7,063(円/グラム)

5,214(円/グラム)

2019年

5,343(円/グラム)

4,521(円/グラム)

2018年

4,827(円/グラム)

4,207(円/グラム)

近年では金現物取引でも1万円くらいから投資できるようになりました。

ポイント

ゴールデンシーは少額取引にも対応している魅力的な金地金の取り扱い業者です。プール共有型金地金商品を提供しているのが特徴で、金現物をグラム単位、金額単位で購入できます。

ゴールデンシーなら1万円から自由に投資できるため、資金や目的に応じた取引が可能です。現物の管理もしてもらえるので、金の保管に困ることもありません。

ゴールデンシーはオンラインで金取引ができる点でも優れています。

金投資に興味を持ったならゴールデンシーで気軽に金現物取引をしてみてはいかがでしょうか。