2023/01/30

金投資を少額から始めるメリット・デメリットを解説

金投資を少額から始めるメリット・デメリットを解説

金投資を始めるにはまとまった資金が必要だと考えている方もいるでしょう。しかし、金投資は少額資金から始めるのにもメリットがあります。

この記事では金投資を少額から始めるメリットとデメリットを詳しくまとめました。

金に着目して投資をするのが人気の時代になっているので、最も魅力のあるタイミングで金投資を始めましょう。

金は少額から始められる投資

まず前提として金投資は少額から始められます。

金は高価なので少額では始められないと思われがちですが、多様な金融商品が登場したことで少額投資にも活用されるようになりました。

少額から始められる金投資について簡単に確認しておきましょう。

金地金は少額投資に向いていない

一般的に金投資というと金地金の購入・売却を考えるでしょう。金地金については残念ながら少額投資には向いていません。

世界的には500グラムが最小単位なので、1g=8,000円のときには400万円の資金が必要だからです。

参考金価格

最高 最低
2021年

6,897(円/グラム)

5,930(円/グラム)

2020年

7,063(円/グラム)

5,214(円/グラム)

2019年

5,343(円/グラム)

4,521(円/グラム)

2018年

4,827(円/グラム)

4,207(円/グラム)

金の製錬ができる企業では1gから金地金を購入できますが、購入手数料が高いので投資目的での売買にはあまり向いていません。

地金型金貨は少額から始められる

地金型金貨は1枚の価格が1万円台からあるので少額から始められます。

地金型金貨は流通状況や人気によって価格が変動する特徴があるため、同じ重さの金地金の価格とは一致しません。

希少価値を重視している収集型金貨よりは希少性による価格変動が小さいですが、純粋な金価格に連動して価値が変わるわけではないので注意しましょう。

プール型金商品は少額から買える

プール型金商品は金地金を切り分けて販売しているのが特徴で、金額または重量を指定して購入できるサービスです。

ポイント

1万円あれば購入できるため、プール型金商品なら少額から金投資を始められます。

金の現物を受け取る必要がなく、業者に保管してもらえるのも特徴です。受け取りの送料などの負担がないので運用しやすい方法です。

純金積立は少額で継続的に投資できる

純金積立は継続的に資金投資をしていきたいときによく選ばれています。

業者と契約をして毎月一定額または一定数量の金を購入するのが純金積立の特徴です。

月1,000円くらいから始められますが、入会手数料や登録手数料、保管手数料などがかかる場合があるので注意しましょう。

注意

購入手数料の相場は3%前後、保管手数料は年間数千円程度かかります。

少額で継続的な投資を進められるのはメリットですが、購入金額が少ないと利益を得るのが難しい場合もあります。

金ETFも少額投資ができる

金を購入する以外の金投資の方法の中で金ETFは少額投資をしやすいのでよく注目されています。

ポイント

金ETFは銘柄や購入タイミングによって最低金額には違いがありますが、1万円程度でも投資を始めることが可能です。

ただ、金ETFは金そのものではなく、株式や債券などを組み合わせて金価格と同じように価格が推移するように仕上げられた投資信託です。

運用会社による資産運用がうまくいかないと金価格から外れることもあるので注意した方が良いでしょう。

金投資を少額から始めるメリット

金投資には少額から始めるメリットがあります。

まとまった投資資金がなくても金を買う意義は大きいので、魅力を詳しく確認しておきましょう。

定期的に買い付けて分散投資を進められる

金投資は少額から始めれば分散投資をしやすいのがメリットです。

まとまった資金で金を購入しようとすると、いつ買ったら良いか迷ってしまうのではないでしょうか。

金相場は毎日変動しているので、今日買うべきか、明日にした方が価格が下がるのではないかと悩むのはもっともなことです。

1日の金価格の変動
1日の金価格の変動

少額の買い付けから始めて、定期的に買い増しをしていくと平均的な価格で購入したことになります。高いタイミングで買って大損をするリスクが低いので、安心して金投資を始められます。

リスクヘッジ資産を早期から保有できる

投資を始める段階で少額でも金を保有するとリスクヘッジができます。金は現金や株式などとは価値が逆相関する傾向があるからです。

現金・株価と金価格
現金・株価 金価格

株式投資をしているときに株価が下がると資産が減ってしまいます。株価が下がると金相場は上がりやすいので、金を持っていればトータルの資産を減らさずに済むでしょう。

リスクヘッジ資産を持っていると安心感があるので投資を進めやすくなります。

金相場の理解を深めながら投資できる

少額であれば金投資をすぐに始められます。実際に金を保有すると金相場の動きや、金価格に影響する各国の動きが気になるでしょう。

ポイント

金相場がどのように動いているかを理解するには、実際に金を持ってみるのが最も良い方法です。

金相場に影響する要因がわかるようになり、金の売買のタイミングを見極められるようになります。

少額であれば取引で損失が出たとしても致命傷にはなりません。まずは少額から始めて金相場を理解するのがおすすめです。

金投資を少額から始めるデメリット

金投資は少額から始めるとデメリットもあります。

どのような問題が起こる可能性があるのかを解説するので、少額から始めるべきかどうかを考えてみてください。

金相場が急騰しても利益が少ない

金を少額しか持っていないと、金相場がたとえ急騰したとしても利益をあまり得られないのがデメリットです。

金の相場が7,000円から8,000円に上がったとしたら、700万円で購入した金は800万円の価値になります。売ったら差額で100万円の利益です。

しかし、7,000円しか買っていなかったら、1,000円の利益にしかなりません。金相場の動きが大きいと利益が少なくて悔しい思いをするでしょう。

金地金を手元に置くのは難しい

金地金を手に入れて飾りたいと思っている人には少額投資は向いていません。

少量の金で製錬された金地金なら1グラムでも買えますが、投資として購入するなら500グラム以上の購入が必要です。

1グラムなら手数料を加味しても2万円程度で買えます。

注意

ただ、飾って見栄えが良いと言えるくらいの金地金を手に入れたいなら数百グラムは必要です。

数百万円は資金がないと手元に置いて飾るのは難しいと考えた方が良いでしょう。

長期的な運用の必要性が高い

金の少額購入をするときには長期的に運用する必要性が高いのがデメリットです。

金は日々の価格変動があまり大きくないため、株やFXなどのように一獲千金を狙う短期投資には向いていません。

年月日 店頭小売価格 店頭買取価格
2023年1月25日

8,977円

8,857円

2023年1月26日

8,957円

8,837円

2023年1月27日

8,927円

8,807円

2023年1月30日

8,924円

8,804円

金は持続的に価値が伸びているので、長期的に持っていれば少額の金でも大きな価値のある資産になる可能性があります。

金の総額が大きければわずかな価格の変動でも大きな利益を生み出せるので短期投資も可能です。少額の場合には購入したら当面は保有して価値が上がるのを待つのが賢明と言えます。

まとめ

金投資は金地金を購入しようとすると少額から始めるのは難しいですが、他の金商品を利用すれば1万円くらいから始めることが可能です。

金はリスクヘッジ資産なので、投資を始める段階から少量でも保有しておくと安心できます。

ポイント

少額から始めると価格が下がったときに買い増しをしやすいのもメリットです。

しかし、少額の金投資では金そのものの価格変動による利益を短期的に得るのが難しいというデメリットもあります。

ただ、速めに金投資を始めれば金相場についての理解を深められるので、長い目で見ると利益を上げやすくなるのは確かです。

売買をしやすいプール型金商品は金相場に強くなるのに適しているので、金投資を始める際にはぜひ検討してください。