金は相場が上がり続けてきた魅力的な資産で、今でも伸び続けています。金を買えば資産を増やせると思って金に投資をしようとしても、高くて買えないのが悩みになりがちです。
金が高くて買えないときにはどのような形で金に投資できるのでしょうか。この記事では少額でもできる金の買い方を紹介します。
目次
金価格の高騰による買いづらさ
金相場の高騰によって金価格が上がり、買いづらい状況が生まれています。まずは金地金の購入金額がどの程度なのかを紹介します。
金地金の購入単位
金地金を購入するときには一般的には1kgまたは500gのインゴットを購入します。金精錬業者が加工をして300g、200g、100g、50g、20g、10g、5gなどの軽い金地金を用意して販売していますが、精錬加工にコストがかかっているので購入手数料がかかります。
例えば、田中貴金属工業では5g~20gの金を買うには4,400円、50gでは8,800円、100g~300gでは16,500円の手数料が必要です。
田中貴金属工業の手数料
重量 | 手数料 |
---|---|
5g~20g | 4,400円 |
50g | 8,800円 |
100g~300g | 16,500円 |
手数料の分だけ損失が発生するので、500gまたは1kgのインゴットがよく選ばれています。
金地金の購入金額
金地金の購入金額は相場によって変動します。主にロンドン市場の金の相場価格に基づいて、金地金業者が小売価格を設定して販売しています。
例えば、田中貴金属工業の2025年1月の金額は1gあたり15,000円を超えました。
2023年時点では1gあたり1万円にみたなかったので1.5倍近い金額に上がっています。
1kgのインゴットを購入するには、2025年1月の時点では15,000,000円が必要です。
100g購入するには16,500円の手数料がかかるため、1,516,500円の支払いが求められます。
5gでは4,400円の手数料なので79,400円で購入できます。金地金の価格は75,000円なので、6%程度の手数料を負担しなければなりません。
5gなら手が届く範囲でも、手数料率が高くて敬遠したいと思うのがもっともなことです。
金が高くて買えないときの対処方法
金地金は高くて買えない、手数料が気になるといった場合でも、金を購入して資産を運用できます。金が高くて買えないときに選べる3つの対処方法を紹介します。
金が高くて買えないときの対処方法
金貨を買う
金貨は1oz以下の小さな単位で金を購入できるので、金地金が高くて買えないときでも買える可能性があります。
金相場によって価格は変動しますが、1/20oz~1/25ozくらいの金貨なら1万円台でも購入可能です。
金貨は種類によって純度が異なるため、同じ重さの金貨でも価格が異なります。純度の高いK24のメイプルリーフ金貨やウィーン・ハーモニー金貨に比べると、K22のイーグル金貨やクルーガーランド金貨は安く購入できます。
記念コインの場合には希少価値があると高くなる点に注意が必要ですが、国が発行している金貨なら相場によって金額が決まります。
数万円から金に投資できるのは金貨のメリットです。
金の所有権を購入する
金地金を購入するときには、一部の所有権を手に入れて金証書を発行してもらう方法があります。
金地金全体を購入するわけではないので、金地金を手元に手に入れることはできません。しかし、所有権は手に入れられるため、売却して現金にすることも可能です。プール共有型金商品や純金積立でおこなわれている方法です。
1,000円~1万円くらいから買えるので、少額投資にも使えます。
売却するときにも金証書を使用して売却できるため、流動性にも問題ない商品です。
金の現物投資をプール型にするメリット・デメリット・今後の展望
金ETFや金CFDを利用する
金相場に着目して投資をするなら金ETFや金CFDを使用する方法もあります。金ETFや金CFDなら1,000円くらいから投資を始められます。
ただし、金そのものを取引するわけではないので注意が必要です。
金ETFは金相場に相関するように設計された上場投資信託の証券で取引する方法です。金CFD は差金決済取引なので、金相場の変化を生かして取引するFXのような取引方法になっています。
金を資産として持つことにこだわりがない人には少額取引に適している方法です。
金が高くて買えないときに考えるべきポイント
投資として金には魅力がありますが、金が高騰しているときにはためらう気持ちも出てくるでしょう。
ここでは高くても金投資をしたいと思った人のために考えるべきポイントを4つ紹介します。
金が高くて買えないときに考えるべきポイント
まとまった資金ができるまで待つ
金が高くて買えないときには、金投資をするうえで十分な資金がない状況です。今すぐに金投資を無理に始めると生活費を工面できなくなってしまうリスクがあります。
金投資を始められるくらいの余剰資金ができるまで待つのは合理的です。
投資は余剰資金を使っておこなうもので、生活費を削って取り組むべきものではありません。
高くて金を買えないと思ったときには、無理せずに資金が貯まってから投資を始めましょう。
将来的なポートフォリオを検討する
金を今すぐに買うのが難しい場合には、将来的なポートフォリオを考えましょう。既に投資を始めている人にとっては特に重要なポイントです。
今は途上国の株式投資を中心にしているけれど、将来的にはリスクの低い投資に替えていきたいという人もいるでしょう。株式が一時的に高値になった時点で売却し、得られた資金を金投資に使うとポートフォリオを整えられます。
ポートフォリオを変更するときにはタイミングが重要なので、安全性を重視するなら計画的に他の資産を金に切り替えるのがおすすめです。
少額でできる金投資を始める
金地金を500gや1kg買おうとすると高くて買えなくなりがちです。しかし、金投資は少額でも始められるので、現物購入にこだわらずに資金に応じた金投資を始めましょう。
金貨、純金積立、プール共有型金資産なら数千円~1万数千円くらいから金投資を始められます。
純金積立は毎月一定金額以上の積立が必要なので、来月の支払いが不安になる場合もあります。
金貨は盗難や紛失のリスクがあるため、保管方法が悩みになりがちです。
プール共有型金資産は証書によって金を保有していると示せる仕組みです。少額でも始めやすくて金そのものの安全な保管も任せられるおすすめの方法です。
投機はせずに安全に資産運用する
金が高くて買えないときに、投機をして資産を増やせば良いと考える人もいます。確かに投機で資産を増やせれば金投資を始められるでしょう。しかし、投機はリスクが高いので、資産を失ってしまって金投資をできなくなる可能性があります。
投機をして成功できれば良いですが、失敗すると全財産を失う場合もあります。
投機には手を出さずに無難に投資をして安全な資産形成をするのがおすすめです。投機で大損している投資家から学んで、安全な資産運用を通して金投資の資金を築き上げましょう。
まとめ
金の相場が高騰していて金地金が高くて買えないときには、少額でも投資を始められる方法を検討しましょう。投資資金がそもそもない場合には資金ができるまで待つのがおすすめです。
ただ、資金不足のときにも1万円くらいあれば始められる金投資商品もあります。
プール共有型金資産は1万円から購入して運用できるサービスです。金の保管も任せられるので、安全性の高い金資産を保有できます。
金が高くて買えないと思ったなら、プール共有型金資産で気軽に金投資を始めましょう。
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